【FPS】ゲーミングマウス最強論

デバイス

様々なマウスを購入して試していく中で、「自分に合った最強のマウスはなにか」という視点で、得た気付きを備忘録的に書き記していく。万人に共通するものではないため、あくまで1人のFPSプレイヤーの考え方として参考にして頂ければ幸いである。

また、読み物というよりも個人的なメモ書きのような感覚で書き連ねている。他記事と比べ非常に読みにくい構成・レイアウトになっていることをご了承願いたい。

筆者の情報

手のサイズ:日本人男性の平均と同じ
持ち方:かぶせから掴みに移行。

センシ:dpi800 
・Apex Legends 振り向き18cm
1.4
×1 0.75
×2~6 0.97
×8~10 1.07
・EFT
0.41
0.2
・VALO 振り向き29cm
0.28
0.8

重量

重量に目を向けずにマウスを語ることはできない。近年では軽量化が正義とされ、各メーカーから軽量マウスが続々と発売されているが、重いマウスを好むプレイヤーが存在することも事実だ。自分には、どの程度の重量が適しているのか精査する必要があると言えよう。また、「大きさ・形状による持ちやすさ・重心」によって、同じ重量でも、体感の重量が異なる点に注意が必要である。要するに、重くても持ちやすければ軽く感じるし、軽くても持ちにくければ重く感じる。何グラムのマウスが最適なのか試していく中で、重すぎると感じた場合、重量による問題ではなく、形状に問題がある可能性まで考慮すべきである。

軽いことのメリット

hatiを買ってみて、軽さの重要性に気付いた。

Gwolves Hati

視点移動の高速化

軽いと同じセンシでも視点移動が速く、楽になる。ここで重要なのが、センシが速くなったと感じるわけではなく、あくまで同じセンシで、AIMの移動速度が上がるということである。(とはいえ、マウスを軽い力で動かせるようになるため、安定性の向上のために、センシを下げるケースもある。)FPSでは、視点の移動速度が速くなるために、ハイセンシが理論上最強だと言われている。極端な話、マウスを軽くすると、ローセンシの安定性を保ったまま、ハイセンシのような視点速度を得ることが可能なため、かなりAIMの向上に有力であることが分かる。

疲労軽減

肩の疲れが軽減。肩を回す回数、揉む回数が少なくなった。疲労が軽減されるということは、肉体的に、長時間プレイできるようになるということである。技術を向上させる上で、メリットになるだろう。

マウスを動かしている感覚が薄くなる

マウスに振られる感覚が薄れ、手を動かしているという感覚に寄る。極端に言えば、軽ければ軽いほど、マウスを持っている感覚がなくなる。より直感的な操作が可能になるため、私はメリットであると捉えている。

指だけで動かせる

つかみ持ち、つまみ持ちの際に指だけでAIMの微調整が可能になる。重いと指だけでは動かしにくい。リコイルコントロールや、肘や手首でAIMを合わせた後の微調整として、指関節の屈曲を利用するプレイヤーにとっては、メリットとなる。

選択肢が多い

前述の通り、近年のトレンドは軽量化である。ここ数年で発売されたマウスの大半が、60~90g程度の軽量マウスなので、100gを超えるような重いマウスを好んでいると、かなり選択肢が限られてくる。この傾向は、今後、より顕著になっていくことが予想されるため、できれば軽いマウスに慣れて、選択肢を広げておきたい。

何gまで許容できるか


DeathAdder Eliteの106gだと重すぎるがG403hの87gはギリギリ許容範囲。許容範囲といっても、かなり重さを感じるため、できればもっと軽い方が良い。


DMfpsの83gで少し重いなと感じるが、許容範囲。とはいえ、重みによって、指先で操作する感覚が損なわれているように思える。

DMfps

Razer Viperの69gで、かなり快適に操作できる。60g台だと指先だけで簡単に動くので、指先の繊細な感覚が反映されやすい。

Razer Viper

結論、指先でAIMを合わせる感覚を大事にしたければ、70g未満が望ましい。60g以下のマウスは使ったことがないため、Pulsarの48gマウスを試してみたい。(60gに戻れなくなったら怖いが)

体感重量の違い

70gを切ると、1gあたりの重要性が高まってくるため、数グラムの差を明確に体感することができる。67,63,61の3つのマウスを持ち比べて、明らかな差を感じることができた。軽いマウスほど小さい傾向にあるため、それによる持ちやすさの向上も影響していると思われるが、それにしても、想定していたよりも遥かに、1gの軽量化には意味があった。

形状

どの形状が最適かは、プレイヤーの持ち方に大きく左右される。
左右対称・非対称・大きさに関しては頻繁に議論されるが、その他にも、トップの位置やバックの広がり具合などの様々な要素で、持ちやすさ、フィット感に変化が生じる。

左右対称・非対称

そもそも人間の手や腕が非対称なため、マウスも非対称の方が持ちやすく、AIMもしやすいと考えていた。しかし、掴み持ちに移行してからは、対称型のメリットを多数発見し、現在では対称派である。対称型は単純に、掴み持ちで持ちやすい。というよりも、非対称のマウスを掴み持ちで持つことに無理がある。(ここでは、右側面にくびれが無いタイプの非対称マウスを想定)

非対称のマウスで持ちやすさを重視すると、薬指と小指を伸ばす形になる。そうなると、掴み持ちというよりも、かぶせ持ちに近い形になってしまう。
KPUのように、非対称であっても、右側面にくびれがあるタイプは、掴み持ちでも持ちやすい。

KPU

また、左右のAIMが同じ感覚でできることも、対称型の大きなメリットである。
非対称型だと、親指側と薬指・小指側で、力の入れ具合・力の入れ方・力が加わっている位置に差が生じ、左右のAIMに感覚上の差が生じる。

↑左側面はくびれているため、親指で側面を押しているような感覚

↑薬指・小指は、右側面が隆起しているために、「押す」という感覚が薄い。


センサーに対して、対称に力を加えると、左右均等なAIMが可能になる。非対称型では、フィットするように持つと、薬指と小指を伸ばす形になるため、センサーに対して対称に力を加えにくい。

↑センサーに対して対称に指を配置した、理想的な持ち方

↑フィットするように持つと、センサーに対して、指の配置が対称でなくなってしまう。


他にも、非対称はその形状にフィットさせようとすると、手首の角度が制限されてしまうというデメリットも存在する。対称だと比較的自由な角度、持ち方が可能になる。

トップの位置とバック(ケツ)の広さ

トップとは、一番背中が高くなっている部分の名称である。

DMfpsのように、トップが後方にあると、つかみ持ちで掌にフィットする。

gproのように、トップが中央にあり、ケツが細いタイプは掌との接地面積が狭く、リココンの際に滑る感覚がある。

KPUのように、全長が短く、ケツからトップまでの距離が短いマウスでも、掌のフィット感が強い。

つまり、全体に対してトップが後方かどうかというよりも、ケツからトップまでの長さが短いことが重要だと思われる。トップが中央でも、マウス自体が小さければ掌のフィット感が強いのかもしれない。
Viper Miniのように、トップが後方でも、ケツが細すぎると横方向のフィット感が足りない。

ViperやKPUのように、ケツが広がっている形状だと、掌の下側(手首側)にフィットする。

掌にフィットすることのデメリット

DMfpsを使って気付いたが、トップが後方にあって掌にフィットすると、掌で操作している感覚が強くなる。gproXのように指先で繊細に操作している感覚が薄くなり、エイムに違和感が生じる。フィット感を強くするということは、被せに近付くということであり、指先の感覚を重視するプレイヤーには向かない可能性がある。また、DMfpsは80g程度あるため、gproxと比較して、そこそこ重みを感じる。これも、指先で操作する感覚を損なわせている一因なのかもしれない。


↑それを踏まえて改めてkpuを確認してみると、トップは後方だが、トップから頭までの起伏がなだらかであることが分かる。

トップから頭までの起伏がDMfpsのように急だと、人差し指と中指の位置が下がるために掌との接触面積が大きくなりやすい。kpuにおいて指先で操作してる感覚が損なわれにくい(gproxよりは損なわれる)のは、トップから頭にかけての起伏がなだらかであるのと、全体が小さいのが原因であると思われる。重量も関係しているかもしれない。
トップが後方にあると、マウスの全長に対して手の位置が後方にくるため、フロント側のサイドボタンが押しにくくなる(距離が遠くなる)例えば、DMFPSだと、フロント側のサイドボタンを押す際に、かなり親指を伸ばす必要があるため、Gproのような感覚で押そうとするとバック側のサイドボタンを押してしまう。その上、持ち方も崩れる。

大きさ

小さいと指先で操作する感覚が強くなる上に、指だけで思うように動かせる感覚があるのでAIMしやすいというメリットがある。とはいえ、小さすぎると頭が振れすぎるというか、繊細なAIMが難しくなる。中距離の敵を等倍で狙う時などに不安定になる感覚がある。

Viper Miniほど小さいとセンサーを挟む形で左右対称に親指と薬指を配置しにくい。

↑センサーに対して左右対称に指を配置すると、つまみ持ちになってしまう。

↑普通に持つと、親指と薬指より後ろにセンサーがくるため、センサーより前を持って操作してる感覚がある。これがマウスの頭を振りすぎている感覚に繋がっているのかもしれない。


試していないが、極端に大きすぎると、手首がマウスパッドにつかず、安定しない恐れがある。
また、右サイドのスペースが狭いと小指の収まりが悪い。小指を自然に収める技術は、掴み持ちを続けていれば自然に身に付くが、慣れないうちは余計な力みが発生したり、小指だけ離してしまって、変な持ち方になる可能性がある。

くびれの強弱・頭とケツの幅

Razer ViperやNZXT Liftのように、頭(クリック部分)の幅が広く、相対的にくびれが強い形状のマウスは、センサーよりも前を持って、頭を振っているようなAIM感覚になる(Gproとの比較)。これは感覚的な話であり、なぜそのようになるのか、理論的な説明ができない。

可能性として、

  • くびれが強いと、指によって幅の異なる位置を持つことになるため、感覚的にズレが生じる。
  • センサー位置が1番幅が狭い(1番くびれている)部分にあるため、それよりも幅の広い頭側を持つことによって、感覚的なズレが生じる。
  • 幅やくびれは関係なく、上記の2つのマウスは、センサーが指よりも後方にあるため、頭を振っているような感覚になる。
  • 2つのマウスは有線のため、コードの抵抗で頭が振られているような感覚になる
  • 形状が使い慣れてないない、手に合ってないために、イメージと実際のAIM感覚にズレが生じている。

これらの可能性を潰していくには、くびれが弱めでセンサーが後方寄りのマウスや、2つのマウスと同じような形状で、かつワイヤレスのマウスを試してみる必要がある。また、形状に慣れていない可能性もあるため、使い込んでから、改めてフィードバックを得る必要がある。今でこそ持ち方が定まっているGproも、買ってばかりの頃は、持ち方が定まらず、違和感を抱きながら、指の配置を細かに変えたり、極端に力を抜くなど、模索しながらプレイしていた。

くびれが強いマウスでも、koneproは持ちやすい。逆に、くびれは弱くても、ケツに幅があるdmfpsは持ちにくい。くびれの強弱というよりも、指を配置する位置が細い・角度がついていない・指を置く位置の幅が一定、等が持ちやすい条件なのかもしれない。一言で言うと、マウスが想定している指の位置と、自分の持ち方が一致しているマウス、ということになるだろうか。Gproが万人にウケる一因として、くびれが緩く、どこに指を置いても違和感を生じにくい点が挙げられる。くびれの途中に指を置くと力が加えにくく、違和感がある。

コードの質・有線・無線

無線は必要なのか?

布巻きのケーブルであれば、バンジーとの併用で、ほぼ無線と同じレベルまで快適性を高められる。とはいえ、激しくマウスを振った際や、上下に大きく動かした時など、抵抗を感じるシチュエーションは存在する。ローセンシであれば尚更だ。特に、軽いマウスではケーブルの抵抗を感じやすい。マウス本体が軽いため、相対的にケーブルが重くなるのである。現状、無線にすることのデメリットは存在しないと言っても過言では無いので、金銭的に余裕があれば、無線にしておくべきだろう。

ケーブルの抵抗を利用する

面白いのが、ケーブルの抵抗に利便性を見出しているプレイヤーが存在する点である。ケーブルの抵抗を感じることによって、レレレに対しての追いAIMなどがやりやすくなるという意見がある。ケーブルの抵抗によって、左右の動きを意識しやすくなるという感覚は、理解できる。また、抵抗を感じることによって、マウスに意識が向き、冷静なマウスコントロールができるという面もあるだろう。

有線は安い

有線マウスは基本的に安い。大半のマウスが10000円以下であり、5000円以下のマウスも少なくない。既に、「こういうマウスが一番合っている」という、ある程度の答えを持っているプレイヤーであれば、無線を買うべきかもしれないが、まだ答えを探す道中にあるプレイヤーは、安い有線マウスを複数買うことによって、様々なタイプのマウスを試してみるべきだろう。

コードの質

柔らかさが正義ではない。hatiのように柔らかいが太く、「たまり」ができやすいケーブルだとケーブルの存在を感じる時がある。razer製マウスのように細くて、たまりができにくいケーブルの方が良い。ある程度硬さはあるが、存在を感じない。これに関しては目視で判断するのが難しく、実際に買ってバンジーを使ってみるしかないだろう。強いて言えば、細い物を選んでおけば「たまり」ができにくいと思われる。


布巻き(パラコード)が正義。細く柔らかくても、ビニール巻きのケーブルだと机と擦れて音が鳴る上に、重さを感じる。

↑ビニール巻きであった場合、その時点で候補から外すといいだろう。

サイドグリップ・グリップテープ

グリップには、Viperのように、元から埋め込まれている物や、後から貼るグリップテープが存在する。

グリップ力が増すため、有用ではあるが、後貼りのグリップテープの場合、角が手に当たって不快に感じる場合がある。

また、グリップテープに厚みがあると、サイドボタンやDPIボタンが押しにくくなるというデメリットも存在する。
サイドにグリップが無いと満足できないという場合、元々グリップが埋め込まれているタイプを選ぶか、グリップテープを貼ることになるが、元々埋め込まれているマウスはそれほど選択肢が無く、グリップテープは上記のようなデメリットが存在するため、できれば何も無いツルツルのマウスに慣れた方が良い。

左右メインクリックボタン・サイドボタン

メインクリックボタン

連打のしやすさは要注意。クリック感・反発などにより連打のしやすさが変わる。特に反発が弱いと連打がしにくい。

サイドボタン


サイドボタンやホイールのクリック感も重要。あまり出っ張ってなくて押しにくいものや、ぐにゃっとした反発のないフィードバックで、押しにくい物も多い。GPROのサイドボタンのように、小さく、ふにゃっとしたフィードバックだと、押し間違えの原因になる。

G403hのように大きめか、Viperのようなカチカチとしたタクタイル感のあるサイドボタンが望ましい。

ソール

ソールに関しては、全くと言っていいほど研究が進んでいない。全てのマウスを純正ソールで使用しているためである。

理由としては、純正ソールを剥がして他のソールを試用した後に、「やっぱり純正がよかった」ということになっても、貼り直しが困難なことと、メーカーの保証適用外になってしまうことなどが挙げられる。が、一番の理由は、純正ソールで不十分だと感じたことが無いためである。
GPRO等の純正マウスソールが全然滑らずに使いづらいといった意見を耳にするが、個人的には全く共感できない。特別滑るソールを普段使いしているプレイヤーの意見ではないだろうか。ソールはマウスパッド同様、滑れば滑るほど優れているという訳ではないし、様々なマウスを触ってきたが、特段滑りにくいソールに出会った経験はほとんど無い。
唯一、Gwolves Hatiは、マウスソールの面積が小さすぎてマウスパッドに沈み込み、引っ掛かりを感じたことがある。

Gwolves Hati

ソールを張り替えたことが無い立場で言うのは説得力に欠けるが、一部のクオリティが低いマウスを除いて、ソールは純正で問題無いというのが現在の結論である。とはいえ、ソールの滑りやすさの違いで、体感の重量や操作の快適性が変わるので、ソールを統一することで、より精密なマウスの比較ができる点は魅力的である。
「形は良いけどソールが悪い」というマウスに出会った場合は、ソールの交換に手を出してみることにする。

マイナーなマウスだと、ソールの選択肢が無いのも問題である。ほとんどのマウスが、ソール貼り付け部分が窪んでいるため、純正と同じサイズかそれ以下のサイズでないと張り替えることができない。メジャーなマウスであれば、各デバイスメーカーが専用のソールを発売しているが、マイナーなマウスに貼るソールとなると、どんなマウスにも貼れるような小型の物しか選択肢に挙がらない。

前述の通り、小型のソールはマウスパットに沈みこみやすく、ひっかかりを感じるので使いたくない。また、窪みの形と異なるソールを貼ることになるため、左右対称に貼れる自信が無い。左右対称に貼らなければ左右のAIMの感覚に誤差が生じてしまうことが予想されるため、できる限り避けたい状況である。となると、マイナーマウスのソールを張り替えるという選択肢は無くなる。メジャーなメーカーであれば、ソールの質も良いため、張り替える必要を感じない。

センサーの位置

前提として、質は考慮しない。なぜなら、ここ数年で発売された最新のマウスであれば、センサーの精度が悪いということはまず無く、精度に差があったとしてもAIMに影響が出るようなレベルではないためである。

大半のマウスは、センサーが中央部に位置している。通常、マウスを動かす際は、意識していなくてもマウスの中央にセンサーがあるものとして動かすだろう。極端な話、マウスの先端にセンサーが付いていると考えて動かすプレイヤーはいないはずだ。そのため、中央部への配置は合理的だと言える。
では、センサーの位置が変わると、ポインターの挙動にどのような影響が出るのか。

左右

まず、マウスの左右どちらかにセンサーの位置を動かした場合の話をしよう。
仮に右端にセンサーを配置したとすると、右にマウスを動かすと右下に。左にマウスを動かすと左上にポインターがズレることになる。初期位置が右に寄ってしまうため、手首関節による旋回を左右不均等に反映させてしまうのだ。センサーが右に寄っていると、右方向への旋回角度は急になり、左方向への旋回角度は緩やかになる。結果、左右でアンバランスなポインターの挙動になってしまう。
センサーを端に配置したマウスはいくつか存在するが、レビューを見てみると上記の理由で違和感を感じている人間が多い。センサーを左右どちらかに寄らせることは、AIMにとって悪影響であることが明らかだ。近年のゲーミングマウスで極端なセンサー配置をしているマウスは稀だが、一応、左右どちらかに寄っていないかチェックしておこう。

面白いのが、左右非対称のマウスは、必然的に左右どちらかに寄ってしまうということである。明確なマウスの中心というものが存在しないため、どこにセンサーを配置しようが、どこかの地点から見れば左右非対称な位置になってしまう。これがAIMに影響を及ぼすかどうかは定かではないが、誤差レベルで左右のAIMの挙動にズレが生じることは明らかである。

前後

次に前後の話にうつる。
よく語られるのが、後ろ過ぎるとリフトオブディスタンスに悪影響を及ぼすという点である。特につまみ持ちかつハイセンシのプレイヤーは、マウスの頭を軽く持ち上げる程度のリフトを行うため、マウス後方にセンサーが配置されていると、持ち上げたという判定がされにくくなるのである。しかし、極端にセンサーが後方に寄っているマウスは存在しないと言っても過言ではない。あくまで、極端に後方に設置できない理由の説明であり、マウス選びの際に考慮すべきポイントではない。大半のマウスが、中央か、中央よりやや前方寄りに配置されている。

考慮すべきなのは、配置の前後によって、ポインターの移動距離が変わるという点である。前方であればあるほど、手首や肘を起点としてマウスを動かした際に、振り子のようにセンサーの移動距離が振れるため、ポインターも大きく動くことになる。逆に後方に配置されていれば、移動距離が少ないために、マウスを動かした感覚よりも、実際にポインターの動く距離は短い。
感覚的に理解できなければ、以下のサイトを参照してほしい。図を交えて分かりやすく説明してある。
http://maporo.moe-nifty.com/blog/2011/06/post-4c0d.html
つまりは、極端に前後どちらかに寄っていると、感覚と大きなズレが生じてAIMがし辛くなるということである。

だからといって中央配置が感覚と完全一致するかというと、そうではない。あらゆる持ち方に対応した、無難な配置ではあるだろうが、プレイヤーによっては感覚と誤差があるだろう。

では完全一致する配置がどこかというと、マウスを挟む左右の指を線で結んだ際に、線が交わる位置であると考えている。つまりは、親指・薬指・小指の中心に当たる位置である。私の持ち方(つかみ)だと、マウスの中央よりも、やや前方に寄った位置になる。そのため、GproXのように、若干前方に寄っているマウスが適している。
完全一致する配置がどこかという問題は、持ち方で答えが異なる。私は主に指の感覚でマウスを操作しているが、手のひらで操作する感覚が強いという人は、親指・薬指・小指に加えて、手のひらの位置も考慮して、それらの中心にセンサーが配置されていれば感覚的なAIMに近づくだろう。つまりは、私よりも後方にセンサーが位置していた方が感覚に近くなると予想できる。
簡単な話、センサーに対して対称に左右の指を配置できれば良い。その際に無理の無い握りが可能であれば、そのセンサーの位置が、最適な位置だということになる。

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